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統計検定準1級の試験対策について

統計検定
統計検定準1級を受験してみた2
今年6月に、準1級を受けてきました。 前回の準1級は直前に過去問を確認する有様で、痛い目を見てしまいましたので、今回は過去問でしっかり復習しておきました。

先日、統計検定準1級を受験し、無事合格しました。

今回は、実際に行った準1級受験対策として、勉強で取り扱った書籍や、どの程度まで理解しておいたのか、問題ごとにとった対策などを記していこうと思います。

参考書籍

まずは勉強に用いた書籍を紹介します。

それぞれ書籍の使い方や重点的に勉強したところは異なりますので、個別に紹介します。

改訂版 日本統計学会公式認定 統計検定2級対応 統計学基礎

統計検定2級対応の公式教科書です。

準1級の試験ではありますが、だいたいの問題が区間推定や仮説検定、回帰分析や分散分析などが大半の割合を占めていますので、こちらをメインに勉強を進めていきました。

この書籍に記載されている内容については、ほぼすべて理解できているよう努めました。

ただし、これまでの過去問に一切出題されていない部分に関しては、理解が間に合ってなくても大丈夫だと思います。

例えば、仮説検定でいえば、t 検定や F 検定は定番の問題としてよく出題されますが、相関係数の検定などは今まで出題されたことがありません。(多分)

なので、t 検定や F 検定は、やり方を暗記するだけではなく、どうしてそのような検定統計量を導くことができるのか、それで検定が可能なのかまでを理解しておくようにしました。

2級までであれば、出題形式も割と決まった感じであり、かつ回答もマーク式ですので、やり方の暗記でも通用するかもしれないですが、準1級だとそうはいかない部分が出てきますので、しっかり理解しておくと良いと思います。

ちなみに、書籍は改訂版の方が、練習問題も記載されており、おすすめです。

実はこの2級対応の「統計学基礎」の練習問題に関しては、公式の統計検定のホームページにて、「練習問題の解説(詳説)」が記載されています。

参考: http://www.toukei-kentei.jp/info/books/#b1

私は見ることはありませんでしたが、必要であればこちらも利用するといいと思います。

日本統計学会公式認定 統計検定1級対応 統計学

統計検定1級対応の公式教科書です。

2級対応の教科書の方でカバーしている範囲については、2級対応の教科書中心で読み進めましたが、こちらの教科書では、2級対応の教科書でカバーできていない範囲、特に、第2部「統計応用」を参考にしました。

例えば、時系列モデルなどに関しては、2級対応の教科書にはありませんので、そういった部分だけこちらで補うという使い方をしました。

個人的には、パス解析、自己回帰モデル、ランダムウォークなどはこちらを参考にしました。

統計的学習の基礎 ―データマイニング・推論・予測―

通称「カステラ本」です。

上記ら公式教科書ではあまり対応されていない、機械学習関連の勉強に用いました。

具体的には、EMアルゴリズムやギブスサンプリングは過去に出題されていたことがあるようでしたので、こちらの書籍を参考にしました。

この書籍は値段が高いのですが、私の場合は図書館に在庫がありましたので、参照させていただきました。

こういった環境がないのであれば、上記のような範囲を網羅している機械学習系の書籍で何かしら対策をしておくと良いと思います。

日本統計学会公式認定 統計検定 1級・準1級 公式問題集

準1級の過去問集です。

どのような資格試験であっても、過去問を解くことは非常に重要ですので、必ず全ての過去問を解いておくことをおすすめします。

また、直近の過去問に関しては、統計検定の公式ページからPDFでダウンロードできますので、こちらも解いておきました。

統計検定 過去問: http://www.toukei-kentei.jp/past/

私の場合は、過去問は下記のように使っていました。

  1. 公式ダウンロードできる直近の過去問以外の過去問を全て解答する
  2. わからなかった問題に(時間制限も意識して、すぐに解答できなかったものも含め)チェックを入れておく
  3. チェックしたところを、解答や教科書を参考にしながら勉強をする(ここで教科書の練習問題なども解いてみる)
  4. 再度、わからなかったところのみ解答する
  5. 上記をチェックがなくなるまで繰り返す
  6. 最後に、全ての過去問と、直近の過去問も含めて解答する
  7. わからなかったところを復習して、再度解答する

以上のように過去問を中心にサイクルを回していって、順番に分からないところを潰していくようにして勉強を進めました。

日本統計学会公式認定 統計検定 2級 公式問題集

2級の過去問集です。

準1級ではありませんが、こちらも範囲として被る部分は多いので、解いておくと良いです。

私は2級の対策の時に、1回全て解いていましたので、こちらは時間が余った分で取り組んでいました。

どのくらいまで理解すればよいのか

準1級といっても、応用的な範囲に関しては、割と出題形式は定番的な印象があります。

したがって、こういった範囲に関しては、教科書などで基本的な内容を理解しつつ、過去問などを参考に出題形式に慣れておくことが重要かと思います。

一方、区間推定や仮説検定といったような、2級までの範囲に関しては、2級対応の公式教科書のところでも述べましたように、本当に理解しているのかを問うような問題が多くなります。

なので、2級でも十分出題されうる範囲に関しては、2級の過去問で満点を狙えるレベルまで理解しておくと良いと思います。

部分記述問題・マーク式問題の対策

基本的には、上記のどのくらいまで理解すればよいのかを基本に理解を進めておけば、問題なく解答できると思います。

後の問題になってくると内容も難しくなってきますが、例えば、大問の(1)番と(2)番がある場合には、(1)番は上記のように、過去に同じように出題されている問題だったり、2級の知識の問題だったりすることが多いので、こういったところを見逃さずに拾っていくようにしました。

(2)番の問題に関しては、問題を見た瞬間に「これは理解できていないところだな」とすぐに感じたものは、きっぱりと諦めて次の問題に行っていました。

手が止まっていると意外と試験時間も足りなくなってきますので、そういった分を別の大問の(1)番などの問題に費やすことで、正解する自信の高い解答をできるだけ増やしていくようにしました。

実際に後で自己採点をしてみると、大問の最初の問題のみ拾えている問題も多く、それが積み重なって点数となっていたようです。

論述問題の対策

論述に関しては、出題範囲に若干傾向があるように思います。

結局3問出題されるうちの1問を解答するだけで良いので、できるだけ出題されやすい傾向のある範囲を中心に勉強を進めていきました。

私が実際に出やすい傾向にあると感じ中心的に勉強したところは、主成分分析、回帰分析、分散分析、時系列分析です。

論述の過去問のこのあたりの範囲に関しては、それ以外の範囲の問題の理解が多少微妙であっても構わずに、優先してよく理解してしっかりと解答できるようにしておきました。

結果、本番では主成分分析の問題が含まれていましたので、そちらを選択し解答することで無事合格となりました。

まとめ

以上、統計検定準1級の試験対策についてまとめてみました。

ただ準1級となればそれなりに難しくなり、対策のみでどうこうできるようなレベルではなくなってきますので、しっかりと前もって勉強して理解しておくようにすると良いと思います。

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